奥村先生
 
アレクサンダー・テクニークをランニングに活かしたいという、門外漢の僕の意思を快く受け入れていただき、また毎回、有意義なレッスンをご提供いただきありがとうございます。
 
本日は先生のレッスンをランニングに応用できた一例を報告させていただきます。
 
通常、ランニングにおいてスピードアップする手法は、主に以下の3通りが考えられます。
 
1. ストライド(歩幅)を広くする
2. ピッチを早くする(足の回転数を上げる)
3. 前傾を大きくする(体の重心をより自分の前方に置く)
 
しかし本日、僕は全く違うアプローチを試してみることにしました。
 
キーワードは「輪ゴム」です。
 
アレクサンダー・テクニークで習った身体への意識の持ち方に「輪ゴム理論」がありました。
「張りすぎず」そして「緩めすぎず」という「ほどよい緊張感」を保つことが良い状態を作り出すということです。
 
僕はこの状態をランニングに活かし、更にもう少し高めてみようと思いました。
 
身体への緊張感を少し高める。
つまり、輪ゴムの張りを少しだけ強くしてみるというものです。
 
実際に行った(意識した)こと。
 
・肩甲骨まわりの力を抜き腕振りを楽にし、腕がどのような状態で振れているかを意識する
・腰の高さを確認し、上半身と下半身の連携をつなぐ部位として意識する
・股関節をゆるめ、脚の送り出しを自由にする意識する
・足の指先をギリギリまで地面に接しているように意識する
 
基本的な走り方に大きな変更は加えず、しかし各部位の動きに細心の注意を払うということです。
一気に大きな変化をもたらすのではなく、すこしずつ意識を高めていきました。
 
イメージとしてはトランポリンの競技者が、ジャンプをする動作としては同じことを繰り返しながら少しずつ力を加え、跳躍の高さを増していくということに似ているかと思います。
 
特に意識したのは足の接地からリリースまでです。
足底全体を意識し、最後の指が地面から離れる瞬間までの時間に意識を集中しました。
 
その結果、ストライド、ピッチ、前傾度合いを変えることなくスピードアップに成功することができました。
 
実は前回のレッスンで「ライダウンのあと、起き上がる」というレッスンをしました。
惰性で起き上がるのではなく、起き上がるプロセスを一度頭のなかで描いて、そのとおりに体を動かしてみるというレッスンです。
このレッスンが自らの動作を考えるうえでとても参考になったので、ランニングに取り入れてみたのです。
 
レースを意識してランニングの練習をしているとどうしても「タイム」という目標に着目してしまい、プロセスの考察よりも頑張りを優先してしまいます。
そして、筋肉トレーニングや心肺の強化という肉体強化の方向へ意識が行きがちになってしまいます。
しかしアレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてからは「走る」プロセスを考え、それを試すこと自体が楽しく(身体的は苦しいですが)、自分が走ることの意味を今一度考えることができるようになり、ランニング自体が有意義なものに変わりました。
 
約一ヶ月後に8年目にして初当選した東京マラソンに参加する予定ですが、当日までのプロセスを大切にし、タイムという目標を狙いながらも走ることの目的をアレクサンダー・テクニークを通じて考えていきたいと思います。
 
今後もご指導ください。