日本語には「首根っこをつかむ/首根っこを押さえる」など首を使った言い回しがあります。首根っこをつかむことはすなわち、押さえ込まれて行動の自由を阻害される様を表しており、まさに首と人間の身体の関連を端的に示していると思います。 アレクサンダーテクニークでは、頭ー首ー背骨の連携を「プライマリー・コントロール」と呼び、レッスンの中心となっています。レッスンを通じて首や背中にかかる過剰な緊張を取り除き本来のバランスを取り戻すことで押さえられていた首根っこに本来持っている自由な動きを取り戻していきます。首根っこを押さえこまれることで阻害されていた体の動きは、首根っこを自由にすることで身体全体のびのびと自由に動かすことが可能になることでしょう。プライマリー・コントロールの改善は身体の動き全体の改善につながり、怪我の予防や運動・仕事のパフォーマンス向上の手助けとなります。 アレクサンダーテクニークは、ヨーロッパやアメリカの音楽大学、演劇学校など教育の場でも広く取り入れられています。
- 英国王立音楽院
- ジュリアード音楽院 など
2013年4月2日号の OK! マガジンにて、アレクサンダーテクニークの特集があり、アレクサンダーテクニークを受けている著名人として以下の方々が紹介されていました。
- ヒラリー・スワンク(女優:アカデミー主演女優賞)
- マドンナ(歌手)
- ビクトリア・ベッカム(歌手、ファッションデザイナー、女優)
- ヒュー・ジャックマン(俳優、映画プロデューサー)
- リチャード・アーミティッジ(俳優)
私が卒業したロンドンにある The Alexander Teacher Training School は The Society of Teachers of the Alexander Technique (英国STAT)の認定校です。
The Society of Teachers of the Alexander Technique (英国STAT)は1958年にイギリスで設立されました。
創設者であるFMアレクサンダー氏に直接指導を受けたのち、当時すでに第一線で活躍されていた教師たちが集い、アレクサンダーテクニークを体系化してそのトレーニングに関して指針を策定。現在はイギリスの英国STATと提携している世界中の提携機関とともにアレクサンダーテクニークの普及を行っています。英国STATの認定校を卒業した生徒はSTAT認定教師となります。
日本には現在、教師の認定機能を持つ教師協会はありません。しかしながら多くの日本人が海外の認定校でトレーニングを積み、日本に帰国後活躍されています。