素晴らしきお能の世界
昨日は元英国演劇学校(RADA) 校長先生のイラン・レイシェル氏によるワークショップ後半戦初日がスタート。昨日から合流した人もいますが参加者全員の集中力がとても高まっていて、全員が驚くほど時間があっという間に経っていました。今日も楽しみです。
そして昨日の夜は「お能の世界!ふれてみたい!」。
宝生流能楽師、金井雄資先生によるお能のワークショップです。
金井先生直々に、お能の基本姿勢、すり足、半身などをみんなで体験してみました。実際にやってみて、とても難しいのですがでもその一方でとても理にかなった身体の使い方をしていることを実感。
★二本の足で立ってはいるが、常に三本の足で立っている。三本目の足とは、背骨の軸から伸びたもの。
★「離見の見」を持つこと
★素晴らしい先生の練習方法を知る機会があった。先生は三面鏡を使って自分の全身を観察されていた。
金井先生はお能の世界でのお話をされていたのですが、びっくりするほどアレクサンダーテクニークの考えに共通するものばかり。特に三面鏡の話しは、FMアレクサンダーが何年にもわたり鏡で自分を観察し続け自分の習慣とそれを抑制するというアレクサンダーテクニークの重要な考え方を導き出した、その方法そのものです。
お能の面を初めてまじかで拝見させていただきました。
テーブルに並んでいる面は工芸品として見事です。しかしながらワークショップ中に先生が面を手に取って私たちに見せてくださったとき、私は一種の怖さを感じました。
金井賢郎師先生にお話を伺ったところ、ある哲学者は能面は死者の顔に見えると言っていたそうです。そしてさらに、その哲学者はその面を人間が付けることで途端に命を持った面に変わる、と言っていたそう。
近いうちに私も生きた面を拝見したいと思いました。